京都市は三浦氏のパワハラ問題について何の調査もしていなかった。

 三浦氏が主宰する劇団「地点」は、令和元年夏ころから、三浦氏からパワハラを受け不当解雇されたと主張する元劇団員との間で、「映演労連フリーユニオン」(以下、「ユニオン」という)を通じて交渉をしていた。

 京都市は、同年10月に三浦氏に館長就任を打診した時点でこの事実を把握していたが、三浦氏の「事実でなく、責任を持って対応していくので心配しないでほしい」との言い分を鵜呑みにして、元劇団員やユニオンから事情を聞くなどの事実確認を一切しなかった。

 
ロームシアター京都館長問題|情報公開でわかったこと。

ロームシアター京都館長問題|情報公開でわかったこと。

ロームシアター京都の新館長に就任することが発表されていた演出家の三浦基氏に、元劇団員に対するパワハラ・不当解雇問題が浮上し、館長就任が来年4月まで延期された。私たち弁護士有志は、三浦氏が選任された経緯やパワハラ問題への対応等について、京都市等に対して公文書公開請求を行った。その結果わかったことを、ここに公開する。