1年間の就任延期が決定。その条件とは?

 パワハラ・不当解雇問題について、三浦氏は令和2年3月5日に京都市に対し「元劇団員を含め関係当事者間で解決に至った」と報告していたが、その後もロームシアター京都での公演を留保するアーティストが出るなど京都市や音芸財団への批判がおさまらず、京都市は同月17日、三浦氏の館長就任を1年延期せざるを得ないと判断した。

 同時に、

1 就任までに信頼回復がなされない、または新たに信頼を損なう事態が生じた場合は、館長就任を撤回する

2 任期は1期2年とする

3 (市・財団・三浦の)三者は、三浦氏の館長就任までに信頼回復の取組を協同し、それぞれの立場で実施する

こととした。
 ただ京都市は、三浦氏の館長就任延期の記者発表の場において、「就任までに信頼回復がなされない、または新たに信頼を損なう事態が生じた場合は、館長就任を撤回する」としたことについては、明らかにしなかった。
 
 なお、三浦氏の任期について、当初、京都市は「2期4年」を三浦氏に約束していたが、これを撤回して「1期2年」に改めた。

ロームシアター京都館長問題|情報公開でわかったこと。

ロームシアター京都の新館長に就任することが発表されていた演出家の三浦基氏に、元劇団員に対するパワハラ・不当解雇問題が浮上し、館長就任が来年4月まで延期された。私たち弁護士有志は、三浦氏が選任された経緯やパワハラ問題への対応等について、京都市等に対して公文書公開請求を行った。その結果わかったことを、ここに公開する。